中学生のTくんが、
「丸付けをお願いします」とノートを持ってきました。
そこには、出した宿題の10倍ほどの大量の、
英語と数学の解答が書いてありました。
家で時間があるからと、自主的にやってきたのだそうです。
1年前はすぐに弱音を吐いていた彼ですが、
見違えました。
どんどん成長をしている姿を見られるのが嬉しいです。
また学校が休校になり、
子どもたちの主な学習の場は、
しばらくはご家庭ということになりますね。
ということで、家庭学習に関係したことを。
たまに保護者さんから、リビング学習はいいのでしょうか?
と聞かれることがあります。
いつのころからか、
子どもが自分の部屋ではなくて、
リビングで勉強をした方が成績が上がる、
ということが話題になり、
現在では、小学生の大半がリビング学習をしているとも聞きます。
しかし、これが一般的になった割には、
エビデンスとなるような研究は存在しないのではないでしょうか。
(存在したらすみません。)
なので、けっこういい加減な理論が出回っているなと思います。
リビング学習で成績が上がったとか、
東大生の中でリビング学習をしていた割合が高かった、
などの事例があると、それがなぜ良かったのか、
専門家と称する方々が後付けでいろいろな説明をされていますが、
ちょっと説明不十分、という印象を受けます。
私が保護者さんから、リビング学習について聞かれたときは、
子どもがうちの塾生であれば、その子のことがわかっているので、
その子に合っているかお答えできます。
しかし、そうでない場合は、一般的なお答えにとどまります。
リビング学習が良いかどうかは、
いろんな条件があるので一概に言うことはできません。
そもそも、子どもの性格・気質によって、
その子に合うかどうか異なります。
親(保護者)や家族の気配が身近に感じられた方が安心するタイプの子には、
リビング学習は合うと言えます。
しかし、親に指図されずマイペースで集中したいタイプとか、
親の見ていないところでこっそり力をつけたいというタイプもいて、
そういう子たちにとっては、
親の目がかえって集中を削ぐ原因になります。
そして、親の関わり方も重要です。
親が、子どもを監視したり、ダメ出しをするような場合は、
むしろ悪影響でしょう。
親が基本的に子どもを見守って、
手を出し過ぎず、適度なアドバイスができたり、
適切なタイミングで褒めることができたりすることができれば、
有効に機能するでしょう。
まずは、子どもの性格、気質、状態などをよく見て、
把握することから始まります。
今回は勉強とはほとんど関係ありませんが、
面白かったので、メモをシェアしたいと思います。
生徒から教えてもらった『鬼滅の刃』。
私も大ハマりしてしまいました。
「柱」と聞いて、これは神様の数え方で、
日本神話、つまり、『古事記』と関係があるのかなと思っていたら、
ガッツリありました。
ファンの間では有名な話のようですが。
『古事記』には、日本の心が詰め込まれていて、
私は大好きな書物の一つですが、
学校の教科書には名前が出てくるだけで、肝心な中身を教えていません。
なぜ、学校で教えないのか不思議でたまりません。
『古事記』を読んだことない人も、
これを機会に興味をもってもらえればと思います。
ここでは『古事記』の詳しい内容は書きませんので、
ぜひ、読んでみてください。
入門編としては、この本がお勧めです。
・単行本1巻の「大正コソコソ噂話」で、作品のタイトルの候補の中に「鬼狩りカグツチ」「炭のカグツチ」がある。
竈門炭治郎・・・火之迦具土神(ヒノカグツチノカミ):”火の神”。竈三神のひとつ。鍛冶の神様でもある。イザナキに首を切られ、その血から、剣の神、岩の神、雷の神、水の神などが生まれる。
・・・もしくは建速須佐之男命(タケハヤスサノオ)か。後述のアマテラスとツクヨミと兄弟関係。暴れ者だが、ヤマタノオロチを退治した英雄でもある。
・鬼舞辻無惨・・・伊邪那美神(イザナミノカミ)「あなたがそうするなら、あなたの国の人を1日に1000人殺しましょう。」
・産屋敷・・・伊邪那岐神(イザナキノカミ)「あなたがそうするなら、私は1日に1500の産屋を建てましょう。」
・竈門禰豆子・・・天照大御神(アマテラスオオミカミ):”日の神”。イザナキの左目から生まれる。カグツチと兄妹関係ともいえる。高天原の最高神。太陽神。天岩戸に隠れる。
・・・もしくは、爆血を使うことから、火の神カグツチか。
・縁壱と黒死牟・・・天照大御神(アマテラスオオミカミ)と月読命(ツクヨミノミコト)。アマテラスは”日の神”、ツクヨミは”月の神”。縁壱は”日の呼吸”。黒死牟は”月の呼吸”。
・宇髄天元・・・天宇受売命(アメノウズメノミコト):天岩戸からアマテラスを出すための祭りで踊る。芸能の神様。芸子、歌舞伎役者が信仰する。
・錆兎・・・因幡の白兎。
・真菰・・・出雲大社で毎年行われる「まこも祭り」。
・鳴女・・・鳴女:偵察、伝令役のキジ。
・鎹烏(カスガイカラス)・・・八咫鳥(ヤタガラス):神武天皇の案内役。天から遣わされた。
・縁壱零式の中から出てきた伝説の刀・・・ヤマタノオロチから出てきた天叢雲の剣(草薙の剣)。
非常事態的な世の中ですが、
春期講習では、マスク姿の生徒たちが頑張ってくれました。
新中3年生にとっては、受験への土台を築く大切な時期。
ご家庭のお考えで自宅待機の子もいましたが、
ほとんどの新中3生が講習に来て頑張っていました。
新中2や小学生の参加者も多く、
こんな世の中の状況下でも頑張っているなあと、
なぜだか普段以上に感動を覚えました。
中学生のAさんが、
「外にあまり出られなくてエネルギーが余っていて、
兄弟げんかばかりするからお母さんが困っている。」
と教えてくれました。
学校の休校もあり、保護者の方々のご苦労は想像以上かと思いますが、
元気でいられるのが何よりです。
先日、公立高校後期選抜の発表がありました。
塾生はめでたく全員合格で終わることができました。
おめでとうございます!
そして、各生徒の開示された点数を聞くと、
それぞれの目標点数を多きく超えていて、
みなひたむきに頑張って、
今年は特に最後の最後まで力を高めてくれました。
中でも、Sくん、Rくん、Kさんらは、
学校の先生からは難しいだろうと言われていた高校への
チャレンジでしたが、
ふたを開けてみると十分すぎる点数を取れていました。
本当によく頑張ってくれました。
立派でした。
合格もさることながら、
この頑張った経験は、彼らの大きな糧になったに違いないですね。