映画『オッペンハイマー』を観てきました。
アカデミー賞受賞作ですが、
被爆国である日本では公開前から物議をかもし、
公開が他国より遅くなったようです。
ちょっとそれますが、
今年のアカデミー賞は日本作品が2本受賞して、
すごいですね。
監督出身の県ヶ丘高校には校舎に垂れ幕がかけられたそう。
VFXの本場ハリウッドで、
日本の映画がこの賞を受賞するというのは本当に快挙。
ちなみに、『ゴジラ-1.0』は2回観ました。
話を戻して『オッペンハイマー』。
私は大学は、物理を学びたくて理学部に入りました。
(途中で生物の分野に興味が出て鞍替えしたのですが)。
最近、量子力学の本を読みなおしたりしていたこともあって、
オッペンハイマーにも興味がありました。
今回この映画を観て、複雑な感情が湧きましたが、
とても貴重な体験ができたと思います。
なぜ文明を持った人間が、
何十万人もの無差別殺戮をしたのか。
なぜそんな「非人間的」な行いをすることができたのか。
頭で考えただけでは、
理解できるものではありません。
しかし、それは現実に起きました。
その当時の核開発に携わった科学者や、
アメリカの為政者、国民がみな
狂っていたのでしょうか?
いえ、彼らも現代の私たちも同じ人間です。
単に「核廃絶」「戦争反対」というのは簡単ですが、
なぜ同じ人間がそのような非人間的行為をできたのか、
そこへの洞察なしでは、思考停止状態のままだと思います。
この映画はR15指定なので中学生は観られませんが、
日本人こそ観ておく価値がある映画だと思いました。