Soumeijuku’s Blog

SOUMEI塾の風景

子どもが勉強しないのは勉強法がわからないから?

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塾や教材の宣伝文句で、たまに、

「勉強法が間違っていませんか?」

「子どもが勉強をしないのは勉強法がわからないから」

というのを見かけます。

 

親御さんでも

「うちの子勉強の仕方がわかっていないと思うんです。」

「この子、きっと何をどうやっていいかわからないから勉強しないと思うんです。」

 という声を耳にすることがあります。

 

子ども本人も「勉強法がわからない」と言います。

 

しかし、冷静に考えてみてほしいのです。

 

勉強法がわかったら本当に勉強するのですか?

 

子どもが勉強をしなかったり、成績が良くない場合、

勉強法を分かっていないというのは事実です。

当塾でも、テスト勉強の仕方、効率的な勉強法、

暗記法など、いろんなノウハウはお伝えします。

 

しかし、勉強嫌いの子が、

「そうか、勉強はそうやってするのか」

→「じゃあ、勉強しよう!」

 

とはならないでしょう。

 

勉強法を知ったからといって、

その勉強法を実践して頑張りたくはならないでしょう。

勉強法を知ることが、

勉強をしたくなる原因ではありません。

 

勉強法のノウハウは、ある程度自分で勉強をしてみて、

もっと点数を取るにはどうすればいいだろう?

もっと効率的にできないだろうか?

など疑問をもったときに活かされるものです。

 

成績を上げたいとか、目標の点数を取りたいとか、

受験に合格したいなどの気持ちが前提にあるからこそ、

勉強法を知りたい、

学んだ勉強法を実践してみようと思うでしょう。

 

成績を上げたい、

勉強をしたいという気持ちがあるから、

勉強法を実践しようと思うのであって、

勉強法を知ったから勉強したくなったのではありません。

 

勉強したい気持ちもないのに、

勉強法を知ったからといって、

勉強するようにはなりません。

 

子どもは本来、知りたい、学びたい、できるようになりたい、

という欲求をもっています。

それが失われて、勉強嫌いになっている状態では、

やり方を教えたからといって、

勉強できるようにはなりません。

 

子どもが勉強するようになるためには、

まずは勉強も楽しいということを少しでも思い出し、

できたら嬉しい、点数が上がったら嬉しい、

もっと上げたい、という気持ちを引き出していくしかありません。

 

勉強法はその後なのです。

 

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計算が得意になりました

中2の文字式の計算のところは、

少し複雑になるとミスが多発する分野です。

 

今日のKくんは、ほぼノーミスで解くことができていました。

以前の彼は計算が苦手な方でしたが、

すっかり見違えました。

 

本人は、

「授業をちゃんと聞いて、練習しました。」

と、照れくさそうに話してくれました。

 

自分が努力した成果であることをわかっていますね。

 

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脳をスクスクと

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今回は私が直接検証したわけではありませんが、

研究報告や状況証拠から、きっとそうなんだろう、と思えることです。

 

人は小さなころ、特に3歳くらいまでは特に、

親(養育者)とたくさんの感情・情緒の交流をすると、

脳のシナプスの発達が良いそうです。


スキンシップや会話を通じて、

一緒に喜んだり、楽しんだり、悲しんだり、怒ったりしながら、

その中で、子どもは他人の感情を読み取ったり、

自分の感情を表現することを学んでいきます。

つまり、情緒の交流が多ければ多いほど、

情緒の豊かさが養われていく。

実際に脳のシナプスが増え、発育が促進されるそうです。

 

体を動かすことも重要。

運動の量が脳の発育に影響するそうです。

 

自然と触れ合うこともそうでしょう。

自然からは膨大な刺激が得られるはずです。

私は若いころ、都会には人がたくさんいていろんなものがあって、

田舎は人も少なく単調で何もない、と思っていましたが、

よく考えると、田舎=自然には計り知れない数の生き物が棲んでいます。

その数は、都会とは比べ物にならないことに気づきます。

草花や木々、昆虫、小動物や動物。

一つかみの土の中には何百億もの微生物が棲んでいます。

気が遠くなるほどの数です。

 

小さなころから、たくさんの情緒の交流をして、

五感を通じてたくさんの刺激を経験すれば、

脳はスクスクと成長していきます。

そういう脳には知識もどんどん吸収されるでしょう。

 

しかし、

そういう経験が少ないうちから知識ばかり詰め込んでしまうと、

一見、脳は育っているようで、実はそのベースが育っていない。

やがて頭打ちになって、伸びなくなる時が来るようです。

しかも、人の感情がわからない、感情のコントロールができない、

ということにもなりかねません。

 

知識を詰め込む前に、

子どもをちゃんと見て、情緒の交流をする。

子ども自身は、自然の中でたくさん体を動かす。

小学生くらいまでは特に大切だと思います。

 

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自己肯定感や非認知能力の高低ができるわけ

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先日も書いたように、

子どもは大人からいろんな影響を受けます。

大人は子どもに無意識にいろんな影響を与えています。

”無意識”に、というのがなかなか怖いところです。

 

そんな日々の影響の中で、子どもは、自分はどんな存在なのか、

自分に対する認識を形作っていきます。

子ともが身近な大人から、虐待とまではいかなくても、

自分のことをちゃんと見てもらえず、

いつも頭ごなしに怒られていたり、

ダメ出しをされるばかりで褒められず、

人と比べられたり、もしくは、いつも放置されたりしていたら、

つまり、大切に扱われていなかったとしたら、

子どもは自分のことを、

愛される価値のない「大切ではない存在」として認識します。

 

流行りの言葉で言うと

「自己肯定感の低い子」になります。

「非認知能力の低い子」とも言えるでしょう。

 

自分のことが大切ではないので、

何か失敗したときに「やっぱりダメだ」と思いやすいし、

困難にぶつかったときに「どうせムリだ」と

簡単に諦めてしまいます。

新しいことにチャレンジする気持ちになれません。

努力ができません。

頑張ることができません。

自分を守らなければならないので、

閉じこもったり、反発したりします。

自分にばかり意識がいくので、

周りのことにかまっていられません。

周りが見えにくいので、せっかく愛をくれる人がいても受け取れません。

そして、「見てくれ!」と必死にSOSを発することもあります。

周りを攻撃したり、自分を傷つけたり。

ときには、身体の不調にも表れます。

 

一方、ちゃんと見てもらえていて、

褒めてもらったり、叱ってもらったり、

共に喜んだり、悲しんだりしてもらえていたら、

つまり、大切に扱われていたら、

自分のことを、愛されている「大切な存在」だと認識します。

自分が大切な存在であるからこそ、

失敗しても「こんなはずじゃない」「次はこうしよう」と考え、

困難にぶつかっても「自分にはできるはず」と、

諦めることができません。

頑張ること、努力することができます。

自分を守る必要がないので、

周りに意識がいきます。

周りが見えているから、

人がくれる愛をもらさず受け取ります。

ほかの人も、自分と同じで大切な存在だと思うはずです。

人にも優しくできます。

そんな子は、さらにたくさん周りから愛をもらうでしょう。

 

これらことは、当然、学力にも大いに影響します。

 

子どもたちには、できれば後者になってほしいと願います。

そうするのは、子どもとかかわる、

私たち大人の責任なのです。

 

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